舌側矯正は誰でもできる?適応となる歯並びとできないケースを解説

舌側矯正とは・・・歯の裏側から美しさを手に入れる方法
舌側矯正は、歯の裏側に矯正装置を装着する治療法です。
一般的な表側矯正と異なり、装置が外から見えにくいため、「矯正していることを周囲に気づかれたくない」という方に人気があります。
歯の裏側にブラケットとワイヤーを取りつけるため、笑ったときや会話中でも装置が目立ちません。営業職やアナウンサー、接客業など人前に立つお仕事の方、結婚式や成人式などの大切なイベントを控えている方にとって、見た目を気にせず治療を進められるのは大きなメリットです。
当院では、患者さま一人ひとりの歯並びの状態やライフスタイルに合わせて、最適な矯正プランをご提案しています。
舌側矯正が適応となる歯並び・・・どんな症例に向いているのか
舌側矯正は多くの不正咬合に対応できる治療法ですが、特に効果を発揮する歯並びがあります。
叢生(そうせい)・・・歯のでこぼこや重なり
歯が重なり合っていたり、でこぼこに生えていたりする状態を叢生といいます。
顎のスペースが不足しているために起こることが多く、歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高まります。舌側矯正では、歯の裏側から適切な力をかけることで、歯を正しい位置へと移動させることができます。
当院では、できるだけ抜歯を避けた治療をご提案しており、顎の成長を利用できる小児期であれば、ほとんどのケースで抜歯せずに治療が可能です。
上顎前突(出っ歯)・・・前歯が前に出ている状態
上の前歯が前方に突き出ている状態を上顎前突といいます。
見た目の問題だけでなく、口が閉じにくい、唇が乾燥しやすい、前歯をぶつけやすいなどの機能的な問題も引き起こします。舌側矯正では、歯の裏側から後方へ引く力を効率的にかけることができるため、出っ歯の改善に適しています。
治療によって口元のバランスが整い、自然なフェイスラインが形成されます。

下顎前突(受け口)・・・下の歯が上の歯より前に出ている状態
下の前歯が上の前歯より前に出ている状態を下顎前突といいます。
噛み合わせのバランスが悪く、食事がしにくい、発音に影響が出るなどの問題があります。舌側矯正では、歯の裏側から適切な力をかけることで、上下の歯の位置関係を改善できます。
ただし、骨格的な問題が大きい場合は、外科矯正治療が必要になることもあります。当院は厚生労働大臣が定める施設基準に適合しており、著しい顎の歪みや変形により外科手術を併用する場合には、保険適用での治療が可能です。
空隙歯列(すきっ歯)・・・歯と歯の間にすき間がある状態
歯と歯の間にすき間がある状態を空隙歯列といいます。
見た目が気になるだけでなく、食べ物が詰まりやすい、発音に影響が出るなどの問題があります。舌側矯正では、歯の裏側から力をかけてすき間を閉じていくことができます。
治療期間は歯並びの状態によって異なりますが、一般的に2〜3年程度です。
舌側矯正ができないケース・・・治療が難しい場合とは
舌側矯正は多くの症例に対応できますが、すべての方に適応できるわけではありません。
歯並びの状態や口腔内の環境によっては、他の治療法をご提案することもあります。
重度の骨格的な問題がある場合
上下の顎の骨格的なズレが大きい場合、舌側矯正だけでは十分な改善が難しいことがあります。
このような場合は、外科矯正治療が必要になることがあります。外科矯正治療では、手術で顎の骨を正しい位置に動かし、その後矯正で歯並びを整えていきます。
当院では、著しい顎の歪みや変形により外科手術を併用する場合、保険適用での治療が可能です。
歯が極端に小さい、または短い場合
歯が極端に小さかったり、短かったりする場合、装置を安定して装着することが難しくなります。
舌側矯正では、歯の裏側に装置を取りつけるため、十分な接着面積が必要です。歯のサイズが小さすぎると、装置が外れやすくなったり、適切な力をかけることができなくなったりします。
このような場合は、表側矯正やマウスピース型矯正装置など、他の治療法をご提案することがあります。

重度の歯周病がある場合
歯周病が進行している場合、矯正治療を行う前に歯周病の治療が必要です。
歯周病によって歯を支える骨が失われていると、矯正治療で歯を動かすことが難しくなります。また、矯正治療中に歯周病が悪化するリスクもあります。
当院では、矯正治療の前に歯周病の状態を精密に検査し、必要に応じて歯周病治療を行ってから矯正治療を開始します。
顎関節症の症状が強い場合
顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口を開けにくいなどの顎関節症の症状が強い場合、矯正治療によって症状が悪化する可能性があります。
このような場合は、まず顎関節症の治療を優先し、症状が改善してから矯正治療を開始することをおすすめします。
矯正治療中に顎関節症の症状が出ることもありますので、治療計画を慎重に立てる必要があります。
舌側矯正のメリット・・・見た目以外にも多くの利点があります
舌側矯正の最大のメリットは、装置が外から見えないことですが、それ以外にも多くの利点があります。
周囲に気づかれずに治療できる
歯の裏側に装置を装着するため、普通に生活している分には周囲の人に矯正していることが気づかれません。
笑ったときや会話中でも装置が見えないため、見た目を気にせず治療を進められます。営業職やアナウンサー、接客業など人前に立つお仕事の方、結婚式や成人式などの大切なイベントを控えている方にとって、大きなメリットです。
当院では、患者さまのライフスタイルやスケジュールに合わせて、より良い治療プランをご提案しています。
歯の表面のエナメル質を傷つけない
舌側矯正では、装置を歯の裏側に装着するため、歯の表面のエナメル質をまったく傷つけません。
表側矯正では、装置を外すときにエナメル質に微小な亀裂が入る可能性がありますが、舌側矯正ではそのリスクがありません。また、歯の裏側の歯面は表側の歯面に比べて虫歯になりにくいと言われています。
治療中の虫歯のリスクを軽減できるのも、舌側矯正のメリットです。

前歯を後方に引きやすい
舌側矯正では、歯の裏側から力をかけるため、前歯を後方に引く動きが効率的に行えます。
出っ歯や口ゴボなどの改善に適しており、口元のバランスを整えることができます。治療によってフェイスラインが整い、自然な美しい口元を取り戻すことができます。
当院では、顔のバランスを考慮しながら、自然で美しい仕上がりになるよう治療していきます。
舌側矯正のデメリット・・・知っておくべき注意点
舌側矯正には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
治療を始める前に、これらの点をしっかりと理解しておくことが大切です。
装置に慣れるまで違和感が強い
舌側矯正では、装置が舌に当たるため、装着直後は違和感が強く感じられます。
発音がしにくくなったり、食事がしづらくなったりすることがあります。また、舌を動かす際に装置が邪魔に感じて、口内炎ができてしまうこともあります。
ただし、最近では装置自体が小さくなり、以前に比べて違和感や発音のしづらさは軽減されています。多くの患者さまは、数日から1〜2週間で慣れることができます。
歯磨きが難しい
装置が歯の裏側についているため、歯磨きがしにくく、装置に食べ物が詰まってとれにくいこともあります。
装置がついている部分が見えにくいため、丁寧な歯磨きが必要です。当院では、歯ブラシ以外に歯間ブラシやタフトブラシ、デンタルフロスなどの補助的な器具の使用をおすすめしています。
定期的なメンテナンスを受けることで、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。
治療費が高額になる
舌側矯正は、表側矯正に比べて治療費が高額になります。
装置がオーダーメイドで作製されること、高度な技術を必要とすることが理由です。当院では、矯正治療の一般的な治療費は60万〜150万円となっており、使用する装置や症状によって変化します。
ただし、著しい顎の歪みや変形により外科手術を併用する場合、永久歯が3本以上生えてこない場合、永久歯が生まれつき6本以上不足している場合、または厚生労働大臣が定める特定疾患に該当する場合には、保険適用での治療が可能です。

ハーフリンガル矯正・・・費用を抑えながら目立たない治療
ハーフリンガル矯正は、上の歯は舌側矯正、下の歯は表側矯正にする治療法です。
上半分だけ舌側矯正にすることから、ハーフリンガルと呼ばれています。
ハーフリンガル矯正のメリット
ハーフリンガル矯正には多くのメリットがあります。
まず、違和感が少ないことです。上下顎ともに舌側矯正を行う場合、舌が装置に当たるため、表側矯正に比べて違和感が大きくなります。ハーフリンガルでは、舌が触れやすい下の歯の裏側に装置がないため、違和感が少なくなります。
また、発音への影響も少なくなります。舌側矯正では、歯の裏側に舌が当たる発音がしにくくなりますが、ハーフリンガルでは発音への影響は少なくなります。
さらに、見えやすい上顎は舌側矯正なので、笑ったときなどに目立ちにくいという利点があります。下の歯は上の歯によって被さっていることもあり、表側に矯正装置がついていても上ほどには目立ちません。
費用を抑えられる
ハーフリンガル矯正は、上下とも舌側矯正にするフルリンガルに比べて、20%ほど費用を抑えることができます。
費用を抑えながら、目立たない矯正治療を受けたい多くの方が、この治療法を選択しています。当院では、患者さまのご予算やライフスタイルに合わせて、最適な治療プランをご提案しています。
まずはお気軽にご相談ください。
舌側矯正の治療期間と通院頻度・・・どのくらいかかるのか
舌側矯正の治療期間は、歯並びの状態や治療の進行状況によって異なります。
一般的には2〜3年程度で、治療回数は24〜36回となります。
治療期間について
治療期間は、歯並びの複雑さや移動させる距離によって変わります。
軽度の叢生や空隙歯列であれば、比較的短期間で治療が終わることもあります。一方、重度の不正咬合や抜歯が必要なケースでは、治療期間が長くなることがあります。
当院では、精密検査をもとに診断し、患者さま一人ひとりに最適な治療計画を立てています。治療期間についても、初回のカウンセリングで詳しくご説明いたします。

通院頻度について
矯正装置を装着している間は、月に1回程度の通院が必要です。
通院時には、装置の調整や歯の移動状況の確認を行います。歯が目標の位置まで移動した後は、後戻りを防ぐためにリテーナーを使用する保定期間に入ります。
保定期間に入ると、通院は3〜6ヵ月に1回のペースになります。保定期間は通常2〜3年ですが、歯の状態によってはそれ以上かかることもあります。
舌側矯正を成功させるために・・・患者さまのご協力が重要です
矯正治療では、患者さまのご協力がたいへん重要です。
装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院などが、治療結果や治療期間に影響します。
丁寧な歯磨きを心がける
治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。
虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きが大切です。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシ、デンタルフロスなどの補助的な器具を使用して、装置の周りもしっかりと磨きましょう。
当院では、歯磨き指導を行っておりますので、正しい磨き方を身につけることができます。
装置の取り扱いに注意する
装置が壊れたまま放置すると、お口の中の粘膜が傷ついてしまうことがあります。
装置が壊れた場合は、すぐに担当の歯科医師に連絡し、指示を受けて対応してください。また、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は、装置を壊す原因になりますので、避けるようにしましょう。
装置を誤飲する可能性もありますので、食事の際は注意が必要です。
定期的な通院を守る
矯正治療では、定期的な通院が必要です。
通院時には、装置の調整や歯の移動状況の確認を行います。通院を怠ると、治療期間が長くなったり、良好な治療結果を得られなかったりすることがあります。
当院では、患者さまのスケジュールに合わせて予約を取ることができますので、無理なく通院していただけます。

まとめ・・・舌側矯正で理想の笑顔を手に入れましょう
舌側矯正は、歯の裏側に装置を装着するため、周囲に気づかれずに治療できる矯正方法です。
舌側矯正には、見た目を気にせず治療できる、歯の表面のエナメル質を傷つけない、前歯を後方に引きやすいなど、多くのメリットがあります。一方で、装置に慣れるまで違和感が強い、歯磨きが難しい、治療費が高額になるなどのデメリットもあります。
当院では、「予防」「保存」「低侵襲」の三つを柱とし、できるだけ抜歯を避けた治療をご提案しています。10年、20年先を見据えた包括的矯正治療により、再治療のリスクを軽減し、生涯の治療費負担も軽減することを目指しています。
舌側矯正に興味をお持ちの方、ご自身の歯並びが適応となるか知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。患者さまの理想の笑顔を実現するために、全力でサポートいたします。
詳しい治療内容や費用については、横浜元町ナチュラル歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください。元町・中華街駅から徒歩1分という好立地で、通院しやすい環境を整えてお待ちしております。
著者情報
横浜元町ナチュラル歯科 矯正歯科
院長 篠原 英晃

院長略歴
1996年 日本大学歯学部卒業
1996~2003年 横浜近郊の小児矯正歯科医院で勤務
2003年 中区本郷町に「しのはら歯科医院」開業
2015年7月 中区山下町に移転し医院名を「横浜元町ナチュラル歯科 矯正歯科」へ
現在に至る
資格・学会
世界舌側矯正歯科学会 認定医
日本舌側矯正歯科学会 認定医
ICOI国際口腔インプラント学会 認定医・指導医
日本先進インプラント医療学会 インプラント指導医
マウスピース矯正セミナー(アクアシステム、アソーライナー、インビザライン、シュアスマイル)終了
セントルイス大宮島教授の矯正コース終了
ニューヨーク大学インプラント科CEOプログラムインプラント
審美歯科プログラム卒業
日本成人矯正歯科学会 認定医プログラム修了

