矯正治療中の食事の注意点〜装置を守り快適に過ごすコツ

矯正治療を始めたばかりの頃、「何を食べていいのか分からない」と不安になる方は少なくありません。
実際に患者さまから「硬いものは絶対ダメですか?」「好きな食べ物を我慢し続けるのは辛い…」というお声をよくいただきます。矯正期間は一般的に2〜3年と長期にわたるため、食事の不安を解消することは治療を続けるうえでとても大切です。
この記事では、矯正治療中の食事で気をつけるべきポイントを、装置の種類別にわかりやすく解説します。避けるべき食べ物・飲み物の具体例から、痛みがある時期の食事の工夫まで、実践的なアドバイスをお伝えします。
正しい知識を持てば、食事を楽しみながら治療をスムーズに進めることができます。ぜひ最後までお読みください。
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矯正治療中に避けるべき食べ物・飲み物
矯正装置は、歯に負担の少ない接着剤で固定されています。
そのため、食べ物の種類や食べ方によっては装置が外れたり、変形・破損したりするリスクがあります。治療を計画通りに進めるためにも、以下の食べ物には注意が必要です。
硬い食べ物
硬い食べ物を噛むと、歯に強い力がかかります。その衝撃で装置が外れたり破損したりする可能性があります。
特に前歯でかぶりつくような食べ方は、歯と装置に大きな負担をかけてしまいます。
- フランスパン・バゲット
- せんべい・ナッツ類
- りんご・根菜類(生のまま)
- スルメイカ・とうもろこし
- ステーキなどの厚い肉類・骨付きチキン
- 氷(冷蔵庫で作る氷)
これらは「食べてはいけない」ということではありません。小さく切る・柔らかく煮る・すりおろすなどの工夫をすれば食べることができます。奥歯でゆっくり噛むことも大切です。
粘着性の高い食べ物
粘着性のある食べ物は、装置にからまって外れる可能性が非常に高いです。
実際に、お正月のお餅を食べて装置が外れてしまったという患者さまが毎年いらっしゃいます。治療期間中は、以下のものはできるだけ控えるようにしましょう。
- ガム・チューイングガム
- キャラメル・ソフトキャンディ
- お餅・グミ・ハイチュー
マウスピース矯正の方は装置を外してから食べることが可能ですが、ワイヤー矯正(裏側矯正含む)の方はできるだけ避けるか、ごく小さく切ってから召し上がってください。
装置に絡まりやすい食べ物
意外と見落とされがちなのが、装置に絡まりやすい食べ物です。
- 水菜・ニラ・ネギ・えのきなど細長い野菜
- ほうれん草・小松菜など繊維の残りやすい葉物野菜
- 麺類(ラーメン・うどん・パスタ)
- 筋の多い肉・お刺身・お寿司
- 春雨・糸こんにゃく
細かく切りすぎると逆に装置の間に挟まりやすくなることがあります。一口大に切って柔らかく調理するのがポイントです。繊維を断ち切る方向で切ると食べやすく、消化にも良いです。
着色しやすい食べ物・飲み物
ワイヤーを留めているゴムの部分は、色素が強い食べ物によって着色することがあります。
- カレー・キムチ・麻婆豆腐
- コーヒー・紅茶・赤ワイン
- トマトソース・デミグラスソース・ケチャップ
- イカ墨
「自分は非抜歯で対応できるのか」という疑問は、実際のお口の状態を見てはじめてお答えできます。相談だけでもOKです。
非抜歯矯正について相談する(相談だけでもOK)着色しても治療効果に変わりはありませんが、装置が目立ちやすくなります。食後はできるだけ早く歯磨きをすることで着色を軽減できます。また、クリニックで装置を付け替える直前に食べるのもひとつの方法です。

装置別・食事のポイント〜ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
矯正装置の種類によって、食事の注意点は大きく異なります。
自分が使用している装置の特性を正しく理解することが、トラブルを防ぐ第一歩です。
ワイヤー矯正(表側・裏側)の場合
ワイヤー矯正は、食事中も装置をつけたままになります。
そのため、食べ物の選び方と食べ方の両方に気を配る必要があります。特に裏側矯正(舌側矯正)の場合は、装置に慣れるまでの時期に「食べにくい」と感じる方が多いです。
ワイヤー矯正中の食事の基本ルール
- 装置の装着後・調整後すぐは柔らかい食べ物にする
- 硬いものは小さく切ってから奥歯でゆっくり噛む
- 装置に絡まる・くっつくものはできるだけ避ける
- 食事の後はできるだけ早く歯磨きをして口腔内を清潔に保つ
食後の歯磨きは特に重要です。矯正装置がついていると歯が磨きにくくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。丁寧な歯磨きと定期的なメンテナンスを心がけましょう。
マウスピース矯正の場合
マウスピース矯正の大きなメリットは、食事の際に装置を取り外せることです。
装置を外してからであれば、基本的に食べ物の制限はありません。ただし、飲み物については注意が必要です。
マウスピース装着中に避けるべき飲み物
- コーヒー・紅茶(着色の原因になる)
- 糖分を含むジュース・スポーツ飲料(虫歯リスクが高まる)
- 熱い飲み物(マウスピースが変形する恐れがある)
マウスピース装着中に飲めるのは水のみと覚えておくと安心です。
また、食事後にマウスピースを装着する前には必ず歯磨きをしてください。汚れた状態で装着すると、歯とマウスピースの間に糖分が残り、虫歯になりやすくなります。
「マウスピースを外す → 食事 → 歯磨き → マウスピースを装着する」という流れを習慣にしましょう。少し手間に感じるかもしれませんが、治療の一環として続けることが大切です。
なお、マウスピース矯正では1日20時間以上の装着が求められます。食事や歯磨きの時間を除いた残りの時間はしっかり装着することが、治療を計画通りに進めるための重要な条件です。

痛みがある時期の食事の工夫〜つらい数日間を乗り越えるために
矯正装置をつけた直後や調整後は、歯が動く際の痛みや違和感が出ることがあります。
痛みのピークは数日程度であることが多いですが、その間は硬いものを噛み切れないこともあります。そんな時期を乗り越えるための食事の工夫をご紹介します。
痛みがある時期におすすめの食べ物
あまり力を入れずに食べられるものを選ぶのがポイントです。
和食系
- おかゆ・雑炊
- うどん・そば(柔らかく煮たもの)
- 玉子焼き・茶碗蒸し・冷奴・揚げ出し豆腐
- 里芋の煮物・肉じゃが・刺身
洋食系
- オムレツ・マカロニグラタン
- スープ類・ロールキャベツ
- ハンバーグ・マッシュポテト・クリームコロッケ
デザート・フルーツ
- プリン・ゼリー・ヨーグルト
- アイスクリーム・レアチーズケーキ
- ホットケーキ・カステラ・蒸しパン
- 桃・バナナ・アボカド
調理の工夫で食べやすくする方法
痛みがある時期でも、工夫次第で栄養をしっかり摂ることができます。
- みじん切りよりも一口大で柔らかく調理する(細かく切りすぎると装置に挟まりやすい)
- 肉や魚はそぎ切りにすると食べやすい
- 繊維を断ち切る方向で切ると消化にも良い
- スープに浸して柔らかくしてから食べる
矯正治療中は装置があるため口腔内が傷つきやすく、口内炎ができやすい環境になります。ビタミンB2(牛乳・卵・海苔・わかめ・マッシュルームなど)やビタミンB6(鮭・バナナ・さつまいも・赤パプリカなど)を意識的に摂ることで、口内炎の予防や回復を助けることができます。
痛みがつらい時期は「食事が楽しめない…」と落ち込むこともあるかもしれません。でも、この痛みは歯が動いているサイン。治療が確実に進んでいる証拠でもあります。
食後のケアが治療の成否を左右する〜歯磨きと口腔ケアの重要性
矯正治療中の食後ケアは、治療の成否に直結します。
装置がついていると歯が磨きにくくなり、食べカスが残りやすい環境になります。虫歯や歯周病が進行してしまうと、矯正治療を一時中断しなければならないケースもあります。
食後の歯磨きのポイント
- 食後はできるだけ早く歯磨きをする
- 鏡の前で食べカスが残っていないかチェックする
- 装置の周囲・歯と装置の境目を丁寧に磨く
- 歯間ブラシやタフトブラシを活用する
外出先での食事後にすぐ歯磨きができない場合は、口をしっかりゆすぐだけでも効果があります。帰宅後に丁寧に磨き直しましょう。
定期的なメンテナンスの大切さ
自宅でのケアだけでは落としきれない汚れもあります。
定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けることで、虫歯・歯周病のリスクを大幅に下げることができます。矯正治療中は特に、歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニングが重要です。
また、矯正装置を装着している期間中は、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。定期的なチェックを怠らないようにしましょう。

矯正治療中の食事に関するよくある疑問
患者さまからよくいただく食事に関する疑問にお答えします。
外食はできますか?
もちろん外食も可能です。
食べ方や食べやすいメニューを選べば、外食も十分楽しめます。レストランでは、柔らかい料理を選んだり、硬いものは小さく切ってもらうようにお願いしたりするとよいでしょう。食後は鏡の前で食べカスが残っていないかチェックする習慣をつけましょう。
お酒は飲んでもいいですか?
飲酒は矯正治療に直接的な影響はありませんが、着色に気をつける必要があります。
赤ワインは特に装置のゴム部分に色がつきやすいです。飲んだ後は早めに歯磨きをすることをおすすめします。
矯正中でもガムは噛めますか?
ワイヤー矯正中は、通常のガムは装置に付着するリスクがあるため控えることをおすすめします。
歯科治療の装置に付着しにくい素材で作られた専用のガムであれば、比較的安心ですが、詳細は担当の歯科医師にご確認ください。マウスピース矯正の方は装置を外してから噛むことができます。
矯正中に食事制限はずっと続きますか?
治療が進むにつれて、痛みや違和感は徐々に落ち着いてきます。
最初の数週間が最も食事に気を使う時期です。慣れてくれば、工夫しながら多くの食べ物を楽しめるようになります。治療段階や時期に合わせてメニューをうまくコントロールすることで、食事制限のストレスを大幅に軽減できます。
まとめ〜食事の工夫で矯正期間を快適に過ごしましょう
矯正治療中の食事は、いくつかの点に気をつけるだけで、多くの食べ物を楽しむことができます。
大切なポイントをまとめます。
- 硬い食べ物は小さく切る・柔らかく調理するなど工夫して食べる
- 粘着性の高い食べ物(ガム・餅・キャラメルなど)はできるだけ避ける
- マウスピース矯正は食事の際に必ず装置を外し、装着中は水のみ摂取する
- 痛みがある時期はおかゆ・スープ・柔らかい料理を中心に食べる
- 食後の歯磨きを丁寧に行い、口腔内を清潔に保つ
- 定期的なメンテナンスを欠かさず受ける
矯正治療は、患者さまご自身の協力が治療結果や治療期間に大きく影響します。食事の管理もその重要な一部です。
「歯並びをきれいにしたい」という気持ちを大切に、一緒に治療を進めていきましょう。
美しい歯並びへの近道は、毎日の食事と口腔ケアの積み重ねにあります。
矯正治療に関するご不安やご質問は、どうぞ遠慮なくご相談ください。横浜元町ナチュラル歯科・矯正歯科では、「予防」「保存」「低侵襲」を柱に、患者さまお一人おひとりに寄り添った矯正治療を提供しています。元町・中華街駅から徒歩1分という好立地で、土曜診療も実施しています。個室診療室でプライバシーに配慮しながら、気になることを何でもお話しいただける環境を整えています。
矯正治療の一般的な治療費は60万〜150万円、治療期間は2〜3年、治療回数は24〜36回が目安です。使用する装置や症状・治療の進行状況によって変化しますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
横浜元町ナチュラル歯科 矯正では、マウスピース矯正・舌側矯正など多様な矯正方法に対応しています。矯正治療について詳しく知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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著者情報
横浜元町ナチュラル歯科 矯正歯科
院長 篠原 英晃

院長略歴
1996年 日本大学歯学部卒業
1996~2003年 横浜近郊の小児矯正歯科医院で勤務
2003年 中区本郷町に「しのはら歯科医院」開業
2015年7月 中区山下町に移転し医院名を「横浜元町ナチュラル歯科 矯正歯科」へ
現在に至る
資格・学会
世界舌側矯正歯科学会 認定医
日本舌側矯正歯科学会 認定医
ICOI国際口腔インプラント学会 認定医・指導医
日本先進インプラント医療学会 インプラント指導医
マウスピース矯正セミナー(アクアシステム、アソーライナー、インビザライン、シュアスマイル)終了
セントルイス大宮島教授の矯正コース終了
ニューヨーク大学インプラント科CEOプログラムインプラント
審美歯科プログラム卒業
日本成人矯正歯科学会 認定医プログラム修了


食後のケアが治療の成否を左右する〜歯磨きと口腔ケアの重要性